まちづくりと家庭医2

家庭医がコミュニティを育てる日々の記録

在宅医学会まとめ

連休前半は日本在宅医学会に行きました。

私は学会員ではありませんが、数年前からふるふる懇親会への憧憬から盛岡、東京、名古屋と参加しています。

在宅医療ではこの学会が認定している在宅専門医と親和性が高く、多くの若手医師が取得しているため、指導医として参加される方も多いと思います。

在宅医というのは開業医に近く、在宅に行っている医師というくくりですから、それが何科であっても構いません。ですから家庭医、総合医だけがやっているわけではないのです。

また学会には多職種の参加がとても多く、管理栄養士、薬剤師、事務スタッフ、リハビリなどとても積極的に発表しておられるのが良いところです。といっても古屋先生の牧丘病院の方しか知りませんが…とにかく皆仲が良く飲み会は楽しすぎです。できれば一次会からの参加を勧めます。

 

なので完全フル参加でありませんが、気になったところをいくつか。一応、座長の仕事もしています。

 

樫尾先生の円皮鍼講座

疼痛軽減の選択肢になりあるマイクロプラクティス。樫尾先生はCFMDの家庭医で旧知の先生です。ランチョンセミナーでは針なしの円皮鍼を配っていただき実際に体験。在宅での診療報酬は様々らしいですが、湿布やNSAIDsが減らせるかもと期待大です。

 

血液疾患の訪問診療

白血病などの血液疾患を往診する病院の先生の発表を聞きました。固形癌の末期とは異なり、不安定、年齢も若く、専門性が高くなかなか紹介のない分野。病院の主治医が仕事帰りに寄るという形態でボランティアなんですね。できれば連携した在宅医が診ることができたらいいなーと思います。

 

まちづくりの進化

本筋とは離れるかもしれませんが、秋山正子さんの暮らしの保健室のような地域での相談活動のシンポジウムで見た豊田保健衛生大学の取り組みに衝撃を受けました。学生をアパートに住まわせて高齢者のボランティアを義務づけるというどこかで聞いたことのある話。本当にやっちゃうなんてすごい。

ふじたまちかど保健室 | 藤田保健衛生大学|地域包括ケア中核センター

 

また、要町子ども食堂がとても興味深く、私が持っていた子ども食堂に対する疑念を取り払ってくれました。独居の寂しい高齢者に仕事をつくり、家族のような場を作る、まさに自分がやりたいことでした。

要町あさやけ子ども食堂公式ホームページ

 

主にこの学会は研究のアイデアを見つけるために見ているところがあり、いろいろと巡ってみましたが、たくさんアイデアをもらえました。これでやっと始められるかな。

 

それから、たくさんの先人の取り組みを見聞きして、自分の診療をアップデートする機会でもあります。在宅は医療機関によってバラバラのことをやっているのが現状で、少しでも標準化に近づける、おひとりさまで頑張らない診療を実現することができると思います。

 

普段は家庭医で外来と訪問を半々でやっている人たちも多いと思いますが、在宅医学会も行ってみる価値は大きいと思いました。

 

最後に品川で食べたリブステーキを。

不健康!

https://www.instagram.com/p/BiQJVzpAGOh/

#肉 #品川

では!