まちづくりと家庭医2

家庭医がコミュニティを育てる日々の記録

2023-2024振り返り

久しく書いていなかったのでPro解約しようかなとと思いながらもせっかくなので振り返り書いてみましょう。 開業4年目のまる福ホームクリニックは 元々 一人在宅 週3日ダブルワーク プラスリハ でスタートしました。 今は、 一人在宅 週4日 外勤少し リハ多め…

ソロの学会出張はどうなるのか

ソロでやっていると困るのは学会出張である。 他の休みはそれなりにばらけさせることも可能だと思うが、学術集会とかなると同じ専門であれば必ず同じ日程になる。 コロナ禍でオンラインが進んだことにより、現地に行かなくても十分勉強できるようになった。…

ソロプラクティスの良い点悪い点

ソロプラクティスの良さを書こうと思いながら、やっぱり安全性のことを考えている。 多分、ソロの一番いいところは自由さだと思う。誰にも邪魔されずに自分の思うように働けること。それはある意味独善的にも見えるものだけれども、働くことの意味を考えると…

ソロプラクティスを整理する

人は誰しも一人である とは偉人の言葉ではなく私の戯言である。 開業医は最初は必ず一人であるが、少しずつ人を増やしてグループとなる。 それには並々ならぬ努力と苦労が伴う。 いわゆる医療法人での仕事を振り返って思い出される。 リクルート、教育、マネ…

ソロ在宅医ののエコ

私の訪問診療はどうやらエコである。 雇われの訪問診療をしているとき、往診車で看護師さんと運転手さんと3人で町内をぐるぐる回ることに疑問を持った。 これなら自転車の方が早い。 ついでに言うと、運転手さんの運転が怖くて仕方がなかった。すごくうまい…

学会とポジティブに関わるには

今年も学会が終わった。正確に言えば現地に行っていないのでオンライン参加である。 うちの学会、プライマリケア連合学会はかなり変わっていて、今年の大会などは陽キャの集まるフェスと化していたようでとても盛り上がったみたいである。 ここ数年行ったり…

家庭医開業医の在宅

一人で在宅をやりたい。 誰にも迷惑をかけずに仕事をしたい。 そんなことはできるはずもない。 まず在宅は楽なんてことはないがそれに挑戦したい。 1日在宅4人見て外来と小児みて週休二日 そんな世界が実現するだろうか。 グループ診療できる? 非常勤医師 …

家庭医開業医の連携

日頃どうやってご近所さんと連携しているか うちの場合、患者さんはそれまでのつながりからとかたまたま家族が見つけたからとかでやってくることが多いのです。 しかし、いまだに大学病院から丸腰でいついつ退院なんで受けられますかみたいな電話がかかって…

家庭医開業医の研究

医者たるもの博士号がなければだめだ というのは一般の人でもよく言うところですが、卒業後すぐから市中病院で臨床をしていた私はそんなものには全く興味がありませんでした。 そんなことより、総合的な力を身につけて早く一人前の医者になるというのが私の…

家庭医開業医の教育

まずは一般的なことから話します。 仕事を始めて何十年と研修病院や大学にいる頃は定期的に研修医または専攻医が回ってきて、地域医療の研修を行っていました。家庭医志望の学生が見学に来て、現場を見ていくということも多かったので、割と教育しているなと…

家庭医開業医の休日

在宅系開業医の一番嫌なところは休みがないことだ。 ソロだと誰にも振れないし助けてくれない。 よくあるのは、地域の医師会の先生に休みを代わってもらう方法だけれど、私のところはいなかった。そもそもそこまでの助け合いをするような雰囲気は今の医師会…

家庭医開業医のやること(2)

特別お題「わたしの2022年・2023年にやりたいこと」 恒例の月初のレセプト、年賀状の整理、書類作成、それに新年初めの定期訪問に外来。 世間でコロナが最高に増加している中、なぜか問い合わせも少なかったので、細々としたことがたくさんできた。 一番気に…

家庭医開業医のやること(1)

2023年、うちは開業4年目になります。はじめは在宅のみでやっていたところから少しずつ外来を増やしていくミニマム戦略でしたがなんとか生き延びている状況です。もちろんコロナによる恩恵も受けたのは確かですが、それも発熱外来やワクチンを受諾しているか…

目標ある?

今入っている大学院では、もちろん普通に卒業することですが、博士号というより自分でちゃんと考えて研究がやりたいのです。ひとりでというわけではなく、いろんな人に頼りながらでも知りたい研究にたどり着けること。そして世界の研究が理解できるようにな…

総合診療がもやついてる

学会のポートフォリオを指導していて思ったのは、家庭医療専門医から新・家庭医療専門医へのバージョンアップがすごいこと。 リハビリだったりSDHだったり、生半可な知識では太刀打ちできなくなってて、もし移行措置とかあっても行けないだろうなあと思う。 …

大学院2年目の冬

はてなブログも放置して随分経ちますが、どうも総合診療領域もザワザワな感じあり、まあ関係ないですが何か書きたくなりました。 疫学大学院2年目、いわゆる授業であるe learningは全体としてはあと二つ。しばらく仕事で忙しくて手がついていなかったので頑…

また学会が近づく

学会が近づいている。 自分の領域の専門家が集まり、成果を発表しあい、お互いの研鑽を高めるというのが学会の年一回の集会の意義だろう。 専門医を取得していれば、必ず出席して、単位を取らなければならない。 でも、なんとなくその場が苦手である。 昔は…

新橋がよいの日々

久しぶりの投稿になりますが、まだ大学院生です。 とりあえず途中経過を書いてみます。 1年目は、大学院の講義を大部分取ってしまうことになりますが、これはなんとか達成しています。 それというのも、ほとんどがe-learningだったから。コロナ禍でもPCさえ…

在宅医の客観的な目

死を生きた人びと――訪問診療医と355人の患者 作者:小堀 鷗一郎 みすず書房 Amazon 在宅医療の文献を探していて、たまたま購入した本。 在宅医のエッセイ的なものはもともと興味がなく避けていたのだけれど、これは違った。 小堀先生はテレビでチラリと見たこ…

FINERのFが大事

相変わらずの大学院生生活ですが、まだ相変わらずテーマを探っているところです。まったく遅い。。結構興味のあるテーマはたくさんあるのですが、研究として一つやろうとすると決まりません。 4年前もこんなでした。 tetsu8kano.hatenablog.com 自分の頭の整…

全ては仮説から

少し頑張って作ったリサーチクエスチョンが全然ダメでした。ちょっと落ち込むというかあらららという感じで悔しい。論文リジェクト頻発の時と似ている。 やっぱりなーなんとなくぎこちなかったとは思います。本質をついていないというのは確か。 いい疑問と…

ポジショニングの話

ひろゆきの本を読んで思っていたけれど、結構仕事のポジショニングって大事だ。 与えられた仕事だけやってたらこうなりましたといいつつみんなちゃんと選んでいる。自分がどこにいれば輝くか、楽しいか。 そもそもニッチな家庭医療の業界では、自分探しの人…

臨床やりながらする研究のテーマとは?

ここ最近ですが、大学院での研究テーマを考えあぐねています。 私のような臨床をずっと続けてきた医師が改めて研究をしっかりやろうと思う場合にどんな目的があるのか。 もちろん自己承認のためというところもあるかもしれません。それならばもう少し早くに…

総合診療専門医のポートフォリオ

総合診療専門医のポートフォリオを教える機会があり、家庭医療専門医である私は自分で書いたこともあり、少し教えてみようかなと思いました。 しかし、どうやら今年になってみてみるとどうも勝手が違いました。タイプAとタイプBがあり、すでにタイプBに統合…

統合するってどういうことさ

家庭医療をやっている人なら多分ご存知なポートフォリオ。 現在では総合診療専門医の研修にも採用されている。 もともとは写真家や画家の作品集のような形で使われていた言葉だが、 転じて、小学校などの学習で成果を束ねる紙ばさみとして、 せっせとバイン…

在宅医療は深く

在宅医療には色々と考えるところがある。 現在の形態では、自分ひとりで訪問し、診察をして、処方箋を渡し、何でもするような昔の開業医のようなことを行っている。 こういう形は今となっては古臭いだろう。 今では、看護師でもなく、医療職でもない事務か運…

大学院生的日々

陽射しが日に日に強くなるのを目の前を歩く人の日傘の照り返しで感じ、ぎりぎりに起きた頭を必死に振り戻している朝です。 大学院に入って2ヶ月。実は大学に行くことはほとんどなく、パソコンで授業が受けられています。行っても1時間かからないのですが、…

週1回の勉強投与

前回の記事はこちら。 tetsu8kano.hatenablog.com 今日はこれだけです。 糖尿病と在宅 内服薬でコントロールがつかない患者の場合、在宅医療の現場では家族に介助をお願いしてインスリン自己注射を行うことが多いと思います。ただし、1日何回打てるかは様々…

4月です

tetsu8kano.hatenablog.com 積み残し 貧血精査 高齢者でどこまで行うか 腎不全患者の降圧薬 肺癌の骨転移の頻度 糖尿病と在宅 貧血精査 高齢者でどこまで行うか 貧血といえば、消化管の精査は欠かせないですが、どうしても高齢者では控えてしまいがちです。…

3月最終週

積み残しを見てみます。 腸管ベーチェットの寛解とステロイド減量 コロナの基礎疾患と呼べるのは血圧も入るのか 超高齢者の高カリウムと食指不振 超高齢者の心不全治療と利尿薬によるQOL低下 軽度認知症の専門医外来リファーは必要か ほんとにレビーなの? V…