まちづくりと家庭医2

家庭医がコミュニティを育てる日々の記録

週1回の勉強投与

前回の記事はこちら。 tetsu8kano.hatenablog.com 今日はこれだけです。 糖尿病と在宅 内服薬でコントロールがつかない患者の場合、在宅医療の現場では家族に介助をお願いしてインスリン自己注射を行うことが多いと思います。ただし、1日何回打てるかは様々…

4月です

tetsu8kano.hatenablog.com 積み残し 貧血精査 高齢者でどこまで行うか 腎不全患者の降圧薬 肺癌の骨転移の頻度 糖尿病と在宅 貧血精査 高齢者でどこまで行うか 貧血といえば、消化管の精査は欠かせないですが、どうしても高齢者では控えてしまいがちです。…

3月最終週

積み残しを見てみます。 腸管ベーチェットの寛解とステロイド減量 コロナの基礎疾患と呼べるのは血圧も入るのか 超高齢者の高カリウムと食指不振 超高齢者の心不全治療と利尿薬によるQOL低下 軽度認知症の専門医外来リファーは必要か ほんとにレビーなの? V…

今週も外来勉強中

スーパー★ジェネラリストに必要なモダン・カンポウ クリニカル・パール集&総合医の実体験 作者:樫尾 明彦,新見 正則 発売日: 2014/09/12 メディア: 単行本 P64 うつ・不安 抑うつ気分、興味の消失のスクリーニング+漢方出してみる(漢方は副作用がないと断…

医学的アウトプット!

在宅中心で診療していると、同じ疾患をずっと見続けることが多くなり、多様な病気に対応する総合診療医としては偏りが出てきます。一応、外来を3単位やってはいますが、予約外来でいつもの患者さんを診る割合が多く、新患は数える程です。そうなると、家庭医…

【家庭医療】がん専門医と家庭医の連携

病院との連携に悩む家庭医は私だけではないと思いますが、なんとなくその時々の事情があるので自分だけで悩んでいる気がして、これは何とかならないだろうかといつも感じています。それこそ研究にならないものかと。 ふうっと息をつき、どこにもやり場のない…

たまには医師会雑誌で勉強してみた

こんにちは、なかなか勉強していない開業医です。今日は時間があったので、医師会雑誌をびりびりして読んでみました。その収穫をだらだらとまとめます。 2020.5 睡眠時無呼吸症候群 p262 睡眠時無呼吸症候群の診断と検査 p268 睡眠時無呼吸症候群の治療 2020…

【臨床研究】医師の家庭訪問のパターンの変化

大木屋2016ー今やってるのかな? どんよりとしてますね〜いろんなものが中止になって世の中もなんだかおかしい。そんななかで研究しようっていうのは明るい未来を見通したいからという気がします。在宅の研究って誰かがやっていたような気がしつつあまりされ…

【臨床研究】一般開業医、ナースプラクティショナー、医師助手、および高齢者のプライマリヘルスケアにおける看護師間のスキルミックスの変化:定性的研究

福島風芋煮 tetsu8kano.hatenablog.com 前回から似たような論文をと思っていたら、そうか、最近、医師から看護師へのタスクシフトといって、NP=ナース・プラクティショナーが出てきているなと思いだしました。在宅医療の方では日本でPA=医師アシスタントと…

【臨床研究】在宅医療に基づく医療で地区看護師と協力したときのかかりつけ医の経験。グラウンデッドセオリー研究

bmcfampract.biomedcentral.com 途中まで書いたブログが消えてしまいました。。でも、中身は残っていたので気を取り直して書いてみましょう。 なんとなく医師ー看護師関係を調べていたら、在宅での訪問看護師との調査を見つけました。例の如く、質的研究です…

【臨床研究】在宅医療専門職による様々な職種の役割の認識の違い

こんにちは。 今日の文献は在宅での職種間の理解についての調査です。リハビリテーション分野からの英語論文、2018年のものです。 テーマとして患者への治療そのものよりもそれを行う医療者のほうに興味があるのかもしれません。仕事の質や安全性、効率など…

【臨床研究】在宅における看護師からサポートワーカーへの役割委任

おはようございます。久しぶりの投稿です。 なんとかたくさん論文を読みたいと思いつつ日々に流されてしまうので、少しずつ興味あるテーマの論文をストックしていこう、できれば形に残るようにブログ化することにしました。多分、他の家庭医療系ブログとは違…

コミュニティカフェとサードプレイス

クリニックがコミュニティカフェに向かっていると気づいて読んだ本からの論文紹介です。 コミュニティカフェと地域社会――支え合う関係を構築するソーシャルワーク実践 作者: 倉持香苗 出版社/メーカー: 明石書店 発売日: 2014/11/29 メディア: 単行本 この商…

まる福の事業計画

自分で診療所を作ることになるとは 全く想像していませんでしたが いろいろと進めていく中で 自分でやってみようと思うにいたりました また試行錯誤中ですが どうあるべきかについて考えています というより、考えないと止まってしまいますね コンサルなしで…

ひとつのてがかり

医療はシステムよりも人で動く 僻地医療に関わって感じたこと もともとのJ医大の先生方が非常に頑張っていて それは何十年も前から 総合診療医が行って システムから良くしてやろうと頑張っただけれど 数年ごとのローテで結局いなくなることに… 住民が求める…

透析中止問題について書く

公立福生病院での透析中止問題、 マスコミ的に色々と騒がれていますが、 医師として別の見方でずっと気になっています。 最終的に出たこの透析患者さんからの記事が 一番真実を伝えています 透析患者の僕だから言える「透析中止事件」の罪 | 社会貢献でメシ…

ふらっと行ける診療所ってどんなだろう

みんな病院にかかりにくいというけれど どうなんだろう。 あの待ち時間というのが嫌だ。 いつもの皮膚科は待合室いっぱいの時は一回出て、 1時間ぐらいしたらまた行く。 そうするとちょうどいい。 でもすぐには呼ばれず、3人目と決まっている。 何気ない決…

申し送りをどう書いたら次の人は気持ちいいのか

医師の仕事はずっと一つのところで勤め続けることは少なく、研修医の時はローテーション、その後も代診や配置換え、転職、退職とたくさんの職場を経験します。そこで必ず発生するのが申し送り。次の人に仕事の内容のまとめを伝える。それが礼儀というもので…

ベテラン医師はどう振り返ればいいのか

日々の仕事を省みるながら日々を過ごすことはもはや必須であると思います。 しかし、研修医の頃とは違い同じ世代の仲間もいなくなり、しかも医者が1人しかいない職場でどう振り返ればいいっちゅうねん!ベテランになるとだれも間違いを指摘してくれなくなり…

開業本!

若手院長です開業のこと何でも質問してください 作者: 大橋博樹 出版社/メーカー: プリメド社 発売日: 2019/02/01 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る SNSで情報を得て早速買いました。 これはなかなかすごい本。 多分今まで出たことがない 実際の…

社会的処方とはなんなのか

最近よく聞くし、なんとなく必要だと思いながらも今更ながらよくわからないワードなので調べてみました。まずはググってみます。 まず出てくるのは 社会的処方研究所 - プラスケア元住吉・武蔵新城・新丸子・武蔵小杉 ここですね。 暮らしの保健室などを展開…

診療所で朝礼を始める

一度、予防接種の打ち間違いが発生したことがありました。年齢にあった量を打たなければならない状況で間違ってしまいました。そこで別の先生がマニュアルを作ってくれてより丁寧に確認しながら行うことになりました。 しかし、それよりも前の受付段階で間違…

遠距離通勤で働く新宿から京王線とラーメン

地域医療の充実のため総合診療の指導医として3年前から神奈川県の診療所に勤務することになりました。 毎日の通勤経路は、 都内から新宿、新宿から京王線で橋本、橋本から車で診療所 という通勤経路です。かかる時間は大体2時間半程度でしょうか。往復5時間…

インフルエンザは辛い

初日 食欲がない、だるい、寒気、咳、痰 2日目 ほてり、多分発熱、倦怠感、吐き気 ここで休日診療受診して診断を受ける 一回ですむ吸入をもらう 3日目 食欲低下、倦怠感 4日目 寒気とれる、鼻水、まだ本調子でない 5日目 寒気なし、動ける、でも食べたくない…

残業2000時間まで?!

病院勤務の時を考えると 朝は7時半から夜は早くても8時 休憩は1時間として 12時間は働いていただろう 残業4時間、前残業はカウントせず 週6日近く働いてそれに当直もある 診療所勤務は 9時から17時で8時間 夜の当番は2日に1回一晩中だけど 夜は会議だったり…

ふらっと寄れる居場所をつくろう

来年最初に行うイベントは 久し振りにカフェです。 最近ずっと一緒に活動されている方が そういえばカフェ形式のイベントを体験されていない というのでこれは困ったなと。 そのため原点である「あらかわカフェ」として やろうかと思っております。 来年考え…

今年の振り返り

今日で仕事納めでした。 今年も普通に診療所の医者をしていた一年でした。研修医の先生も夏から秋にかけてちょこっと来ただけであとは静かにしていました。 本当なら総合診療の施設で責任ある立場について雑務をこなすような年回りですが、色々事情もありも…

家庭医が田舎に行くべき理由

もう12月になりました。昨年はこんな記事を書いていました。 tetsu8kano.hatenablog.com もう3年近く相模原で仕事をしています。 どうして医者が来ないのかいろいろ考えられますが、自分がやってみてのメリットを書きます。 目次 小児の経験が積める 地域活…

訪問診療に看護師は必要か

訪問診療はいまだ謎の仕事である。基本的に密室のために誰にもみられないのが問題だ。 特に医師一人で行かなければならない時。医学的に問題も多いが、とにかく忘れ物が多くなる。多分、医者は細々としたことができない。事務仕事が大の苦手である。会計なん…

受付の人を考える

診療所で働いているとさまざまな患者が来ますが、もっとも重要なのが受付業務だと思います。 よく問診をとるなどど言いますが、看護師や医師の前に受付がファーストタッチするので、最初の挨拶から問診が始まっています。 これが気になるのです。自分が患者…