まちづくりと家庭医2

家庭医がコミュニティを育てる日々の記録

寒いよなあ日本海

王子生協病院には朝回診がアル。研修病院にはかかせない朝回診をうちでもやってみたいと思い、舞鶴市民まで研修にいったのが4年目のとき。朝8時からの回診は完璧なプレゼンを持って望み、副院長にほどよくぼやかれながら、すいすいと病棟を駆け抜ける感じ。
どうしても自分のところで始めてもそうはいかなかった。まずは研修医が朝出てこない。指導医である自分が先に来ているのだが、先回りして回診しておきたいのを我慢してるのにも関わらず、そうそう朝早く来てくれない。来たはいいけど、患者のところにいかないでカルテばっかり読んでいる。これじゃあ、朝来る意味がない。ちゃんと診察してこ〜い!と怒鳴りつけることもあった。しかし親の心子知らず、そう浸透するには時間がかかった。
あれからもう6年以上立つが、やっと朝の回診も定着した。早起きして先に回診してくれる研修医がほとんどだし、プレゼンもうまい。ベッドサイドでのプレゼンは東京では評判が悪く、NSステーションで行うようにしている。そのあと数人を選んで回診する。診察の達人でもないのでたいしたことは言えないが、ほんとうは全員を回るのが一番よいように思う。毎日見ていないと患者の変化に気づけない。舞鶴で学んだのはそういう当たり前のことで、患者に対する真摯な姿勢である。それはいまでも王子の回診に生きている。