まちづくりと家庭医2

家庭医がコミュニティを育てる日々の記録

電子カルテへの思い

電子カルテ、ほんとにばかですよね〜。朝おもむろにログイン、今日の外来患者はどのくらいかな〜と見てみる。ああ、最初はこの人か、きょうもびっちり詰まっているな〜と思う。まず心配なのは次の外来予約

今日の外来に来る人が、次にいつ来るかを一覧でみせてほしい

と思うわけです。次の予約とっている人ととってない人を分けたいのですが、それはできない。なので、いちいちカルテを空けて、予約を見た時点で、ああ、この人は次の予約がとってない、となるまでわからない。SEの「えーと運用でお願いします(あるいはセット項目でご活用ください)」という声が聞こえます。
それと、基本的に前回カルテが画面に出てくるデフォルトなわけですが、どうもこれが見づらい。前回カルテのページだけ見て診療してるって、患者の問題は医者の頭に入れておけというのが今の電子カルテなのでしょうか。いや紙カルテもいっしょだったかもしれない。第一、プロブレムリストを出すのに、何クリックも必要な時点でほんとうに終わっています。そんなにプロセスを踏んでないですよ、医者は。もちろん複雑な医師の思考過程を追うのが難しいのかもしれませんが。肺癌術後の外来とか下肢静脈瘤しか来ない外来とかならいいでしょうが、「糖尿病と高脂血症があって検便陽性で大腸内視鏡の結果を説明しなければならない慢性肝炎の患者とその認知症のお父さん」を見てたりする私たちはそうもいかない。

プロブレムリストもっと大きく出ませんか

しかも、確認、確認って何回確認させるじゃ^〜っと言いたいぐらい。最後に1回ぐらいでいいんじゃないですか、N社さん。なんなんですか、あの入力確認とか登録とか、訳がわからないメーカーサイドの作り込みはやめてほしい。
あと欲しいのは、アラート機能。もう10年前に行ったオージーではすでに標準でしたよ〜。くすりの禁忌や相互作用があれば、アラームが鳴る、ペニシリンアレルギーがあれば鳴る、昨年やった検査が今年もとなればアラームの嵐。うちのは全く出来ません、人工知能ぐらいつけたらどうなんだ!!
それから、カルテ書いているうちに学習してくれて、この人の時はこの処方とかこの病気ならこの薬だろみたいな補助機能がついてたらいいのにな。腎不全にはカマとかアロプリノールとか出したら自動的に減量されるとか、ACE阻害薬の咳を追跡してくれる機能とか。細かく言ったらいくらでもある。そういうのが医師が必要な知的秘書機能なのだ。
と、とりあえずはこのぐらいにしといたるか。おやすみなさい。