- 作者: 藤巻幸夫
- 出版社/メーカー: 実業之日本社
- 発売日: 2010/01/08
- メディア: 単行本
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スタッフも昔からの伝統的な外来に慣れている。よくわからない検査の出し方や独特のカルテ記載、何年もまとめられず多分先生の頭にしかないであろうサマリー。魑魅魍魎な世界に翻弄されちゃぶ台をひっくり返すような大規模な改革をやりたくなる。しかし、たったひとつの決まりですら変えることを嫌がる抵抗勢力となって迫ってくるのが常。「昔からそうですから」「伝統的にそうなんです」怪獣が。。ぐうの音もでない、こんなのでやっていけるのかと思った。
しかし約1年でいろんなことが変わった。病院みたいだと思った夜間外来連日もやっとのことで減らせることになり、来月からは子どもも診る。カンファランスも増え、スタッフ同士の声かけも挨拶もよくなった。役に立ったのはこの本。小さい職場は基本やりやすい、物事がちゃんと決まる、話し合いさえすれば。顔が見えている関係は素晴らしい。いかにネットを使っても、一回顔を合わせて一緒に酒を飲む関係はつくれない。とにかくこれをやりたいんで暫く付き合ってください、じゃなくて、こんなの良くないですか?こういうふうなの楽しいでしょう、っていうニーズに沿ったアプローチ。それに名前をつけるとしたら家庭医だよというふうにしたい。