まちづくりと家庭医2

家庭医がコミュニティを育てる日々の記録

キャリアデベロップメント

医者のキャリアってなんなのだろう。
いい大学でて、良い給料もらってるのにまだ勉強したくて居る。
といってる私もそのお仲間だったりして。みんな留学したくて、博士になりたくて、故郷に錦を飾らないと死ねない。
専門医をたくさん集めている先生は資格マニアか。じゃあ、結局なにが専門なのですかと聞いてみたくなる。先生はどれが一番大事なんですかとだれか聞いてみて欲しい。
保育園だって年収で落とされる。仕事をしたいという理由ではだめで、仕事をしなければならない人が優先らしい。保育園に預けて悠々としている方々もいらっしゃるというのに。
自己顕示欲や名誉欲は人間に残された最後の欲求かもしれない。かのオスラーも粛々と開業医を続けるのがまっとうな医師の道だと訓示している。えらい人になろうとせず、役立つ人になりなさい、と。
医者はある意味単調な仕事である。しかし毎日に表立ってはでてこない星の数ほどの物語を抱えている。もちろん、守秘義務の関係から多くは医者の心のなかにしまわれたままだ。日々の出来事を活かして小説を書けないのは医者の想像力を現実が超えてしまっているからではないか。よほど現実のほうが興味深い。
一度はゆったりと勉学に勤しむべきか。漱石の世界の処世のように悠々としていられるだろうか。診療所が育ったらまた考えようか。