まちづくりと家庭医2

家庭医がコミュニティを育てる日々の記録

場づくりを一生の仕事にする

荒川コミュニティ・カレッジに入学して1年。2年目に入りゼミが始まっている。1年目に勉強したことを元に、それぞれの活動を実際に行ってみる時期。幾つかのグループに分けて活動する予定だが現在その準備段階にある。
果たして自分のやりたいことはなんだろうかと自問してみる。研修プログラム責任者としての仕事はまさにコミュニティづくりだとは某先生の弁だが、ただの研修指導医がそのコミュニティを運営するというのは実は難しいことだと感じる。実は指導のスキルはある程度あっても、研修医集団を動かすようなスキルは持ち合わせていないからだ。研修医向けの学習会を企画したいと思ったときに、それをだれに頼んでいいかがわからないことがある。あいつはヤル気がない、彼女はどうもドタキャンが多い、彼は真面目そうだからいちおう任せてみるか、といった感じに決めることになる。だから、結局責任者である自分がすべてお膳立てしてやらないと、自分が満足しないというジレンマにおちいってしまう。ひとに任せられない病は、まさに医者の病でもある。家庭医と呼ばれる人たちはそういう人が多い。看護師の仕事もケアマネジャーの仕事もぜんぶ一人で、やれてしまう。それはよくない。
それらにも実は運営テクニックがあり、やり方があるということはほとんどの人が知らないことである。なんとなく自分はみんなをまとめるのがうまいと思っている人が多いのかもしれず、仕事の多さや細かなストレスに辟易してバーンアウトするのが落ちである。それらは実は「まとめられる」のかもしれない。パッケージ化しておけば、いつでも使えるし十分にニーズはある。これやろうかしら。