まちづくりと家庭医2

家庭医がコミュニティを育てる日々の記録

変えられないこと。

世の中には変えられないことがある。自分はなにができるのだろうか。

熱が出る、お医者に行く、薬をもらう。ほとんどの人はそうやって満足するのだろうか。

医者の論理として考えると、インフルエンザキットの値段が馬鹿にならない、抗ウイルス薬の在庫が心配、入院できるベッドがないといろいろと理由は思いつく。

お医者になんとかしてほしい、たとえ思考停止でも、そのために医者がいるのだろうという論理。そして救急病院で2時間待ち3分診療が引き起こされる事態。

日本という国はこういうところでもどうしようもなくダメなのだ。

インフルエンザの検査をして欲しいお母さん方をひとりひとり説得するしか、私に出来うることはない。

製薬会社も検査器具会社も病院も医者も、結局は非営利ではないのだ。何らかの利益相反があって成り立っている。自分には何もできない。

何十人もインフルエンザの人に遭遇して今にも倒れそうなドクターより。