まちづくりと家庭医2

家庭医がコミュニティを育てる日々の記録

HANDS-FDFについて

HANDS-FDF

HANDS-FDFはHome and Away Nine Day Faculty Development Fellowshipの略で、9カ月かけて、1泊二日を3回、2泊3日を1回の4回(計9日)普段はそれぞれの仕事場で教育の実践をしながら、指導医養成を学ぶ

これまでの資料をのせたホームページはなくなったようですが、以下が参考になります。

修了生 | HANDS-FDF 

JIM 特集 医師のためのビジネス・スキル | 毎日精いっぱい生きる事が一番の修行なのですII

私は2007年にそれを卒業したのですが、そのころ新しかったgoogleSkypeを多用し、シャワーのように浴びせられる新しい知識と事前課題に圧倒された覚えがあります。

 

しかし、時代はその後劇的に変わりました。

日本では、iPhone3Gは2008年になって発売されました。

googleでなんでも検索する時代から、ソーシャルメディアの時代へ、Twitterが世界を席巻し、Facebookによって誰もが繋がる時代に。

Skypeは未だあるもののMicrosoftに買収され、若者はLINEで話すようになりました。

東日本大震災でコミュニティの重要性が再評価され、コミュニティデザインという新しい考え方で地域での医療も、医学モデルから生活モデルへと移行し、多職種連携教育というものも出てきました。

 

HANDSを推し進めたのは、岡田先生をはじめとする家庭医療を日本に広めようとした方々で、その後にたくさんの修了生が追随しました。

その後、いくつかの同じようなFDが全国で始まっていますが、HANDSほど参加者が多岐にわたり、学習する熱をもった集まりは他にない気がします。

 

今回、岡田先生がHANDS再開を宣言しました。

これはどういった動きになっていくのでしょう。

 

一つ考えるのは、HANDS以後の新しいジェネラリスト像がすでに育っているということです。

専門医からのジェネラリスト転向組が多くなっていること。

地方であっても、東京と同じような活動をすでに行っているガツガツした奴らが各地にいること(果たして彼らはHANDSに入りたいだろうか?)。

Medical studioのような非営利組織がそれに変わる可能性。

 

ただ、時代は完全なオープンを良しとする時代から、自分のつながりを優先するようになってきています。

多分、HANDSはコアな教育者を対象としたとらのあなでありつづけるのでしょう。

岡田先生が主催する限りそれは変わらないのでは。

どんなふうに再開されるのかは全くわかりませんが、期待していいことは確かです。

一応内部者としてお話しておきました。

楽しみです。