まちづくりと家庭医2

家庭医がコミュニティを育てる日々の記録

診療所5年目。

診療所5年目。

再び、各地域をぽつぽつ回って、家庭医について話してこようかと思います。

当初、いろいろなところで、家庭医はこういうふうでこんな利点があってと吹いて回ったにもかかわらず、でもやっぱり家庭医ってよくわからないと言われることが未だよくあります。

おいおい、まだわかってくれないの、と思うとともに、結局、わかりにくいんだろうなあと思います。

というより、わかるという類いのものではないのかもしれない。

 

診療所に地域包括から転院の依頼が来ます。

あそこの医者にかかっていたんですが、どうしてもこちらに移りたいといわれます。

もちろん、こちらの技術がすばらしくて移ってくる訳はありません。

うちの診療所が送迎を行っているからというのが、一つの理由。

もしくは、先生と折り合いが悪くなったため。

ドクターショッピングをしている場合。

生活保護の申請をしようとして、専門医に断られる事例もあります。

 

それとは逆に、認知症でかかっていた永く掛かっていた人が、

うちの夫、認知症じゃないかしら、先生は何も言わないけど。。

という感じで、脳神経外科を受診した例。

もちろん投薬しています。

奥様も認知症だったということもあります。

 

このまえも「緩和ケア」の説明をしにいったら、

治さないとは何事だ!と怒っている人がいました。

それぐらいのものです。

 

私自身が家庭医療についてまだまだよく知らないということも理解されない理由かと思っていて、もう少し勉強しなければいけません。

それは内科や小児科、救急などもそうで、診療所医師であっても勉強を怠ればレベルがどんどん下がってきています。

地域でピアレビューをするようなこともしないといけないなあ。

 

それで、家庭医って何なんですかって声に答えるために、もう少し頑張らないと。

 

 

 

マクウィニー家庭医療学 上巻

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