まちづくりと家庭医2

家庭医がコミュニティを育てる日々の記録

病院外来の考察

これまで中小病院では総合内科的医師養成を目指して来たと思う。

ヒストリーフィジカルが出来る総合内科医を作ることが地域で医師を作る最良の方法だと思っていた。

しかし、はっきりいって自分がその現場で行ったことはうまくいかなかった。
もともと、家庭医志向の医師が集まっていたこともあり、病棟医になりたいという人はそういなかった。

なぜ、だめだったか。

その考察はいろいろできるが、一つ言えるとすれば、家庭医は診療所にこそ必要で、そちらへの供給が優先されたことにある。

では、病院で家庭医は活躍できないのか。

病院家庭医が必要と思い、かなり意識的に病棟に家庭医療的エッセンスを取り入れようとしたが、これも徒労に終わった。

日々点滴の調整に追われ、血液ガス分析をする頭と、家庭医療カンファレンスのリーダーとしての頭は共存しない。

総合内科医でもなく、病院家庭医でもない。
中小病院を支えるのは誰なんだろう。

これまでの経験だと、総合内科医は外来を診断と治療の場と考えている。
一方、家庭医は予防医療の実践と教育の場と考えている。

総合診療医はどうなんだろうなあと考えるけれど、外来に特化した人でもどちらかといえば総合内科医よりだと思う。

中小病院では高齢者が多くを占めており、包括的な外来診療が必要とされているから、家庭医的な外来診療が求められている。

そのへんをうまく解決しているところはまだそんなにないと思う。専門外来と一般外来のはざまで。


なんだかまとまりがない文になったが、なんとなくのもやもやを書き出せたと思う。

錦織圭の決勝進出を繰り返し流すテレビを見ながら記す。

では〜