9月に予定している不健康?!学会のために調査を開始しています。
テーマはすでに3つに絞られています。
- 「食と酒」
- 「高齢者の暮らしと生活」
- 「医療機関へのかかり方」
の3つです。
これらはグループそれぞれで話し合って決めたものです。
これらを地域住民にインタビューなどして調査してみたいと考えています。
私達が参考としているものとして、聖路加看護大学の中山先生のサイト
がありますが、ここでも取り上げられている健康の社会的決定要因というものが最近注目されており、医療の世界でも、これらに意識して取り組むことでいっそう「健康」に近づくだろうとされています。
健康の10の社会的決定要因
- 社会格差
- ストレス
- 幼少期
- 社会的排除
- 労働
- 失業
- ソーシャルサポート
- 薬物依存
- 食品
- 交通
これらが不健康や疾病につながっていく
もちろんそれはそうなのですが、地域で活動しているとそれだけで健康が決まっているとは思えないことがたくさんあります。
- 朝の牛丼屋でまずビールを頼む日雇い労働者
- 区役所の池のまわりで毎日将棋に勤しむ高齢者集団
- 平日の明るいうちから居酒屋で飲み始める御同輩
- 大学病院や有名病院を渡り歩き病気の原因を求める叔母様方
- 家族から離れて老人ホームで長年暮らすお年寄り
そういった方がどのように考えて、健康を目指しているのか、あるいは
わかってはいながらそうせざるを得ない原因があるのかないのか
F先生のブログにあった
まとめると、Bircherの提案するメイキルク健康モデル(Meikirch model of health)における健康の定義は以下のようになる。 「健康とは、個々人の生物学的に始めからもっているポテンシャルと、後天的に獲得したポテンシャルの二つと、生理的、心理社会的、環境的な生の欲求の間の良好な相互作用の結果、安寧(Well-being、そこそこよい状態)が創発された状態のことである。そして、生の欲求、健康の個人的決定要因、社会的決定要因、環境的要因がそれぞれ相互に影響しあっており、この相互の影響関係の改善が健康に大きく寄与する」ということになる。
地域包括ケアと規範的統合そして健康の定義 - 藤沼康樹事務所(仮)for Health Care Professional Education
お気づきのように、健康はからだだけではなくこころの状態も大事です。生として充実している、居場所があって、役割を自覚できている状態が「健康」です。「不健康」はもしかしたら対義語ではなく「健康」のなかにあるもののような気がします。
医療や介護の提供側から見た押し付けの「健康」ではなく、消費者である「個人」がどのように健康を捉えており、どの程度「不健康」なことを自分の中に取り込んでいるのかを明らかにしてみたい、というのが今回の学会の趣旨になります。街に出てそのあたりを聞いてみたいと思っています。
では~。