まちづくりと家庭医2

家庭医がコミュニティを育てる日々の記録

診療所でのweb振り返り

今日、自分の所属する市立診療所の所長3人で診療のふりかえりを行いました。方法はテレビ会議です。診療所は20分ぐらいの距離にありますが、会議や休診の枠がなく、集まってカンファレンスをする時間がとれません。よってお昼の時間をつかいました。

考えてみれば、以前の病院診療所では、月1回ほど診療所研修委員会というものがあり、診療所で受け入れる研修医について調整する時間がありました。会議は時間外で、実は研修医の話をするというより診療で困ったことを話し合うとか、所長として持ち上がった問題を共有するような場でした。それはだんだんと全体の会議に侵食していき、役割を終えました。

自分の研修医時代はそういった体系的なふりかえりはなく、週1回のケースカンファレンスが終った後に指導医と行く飲み会がそういう場だった気がします。研修医が一人ないし二人で指導医との関係も濃密な時代でした。

研修医が終ると指導医としての仕事が増え、自分よりもその子たちがどう成長するかが一番になるので、自分自身の振り返りをするとか人からフィードバックをもらうような機会はなくなりますね。

ふりかえりは、いつもの研修医的な できたこと、できなかったこと、感情、今後の野望というフォーマットを使いましたが、話の中身はマネジメントのことが中心です。

僻地の1人診療所をどうマネージメントしていくかは今の総合診療専門医の議論と非常にリンクしたものだと思います。都会でグループ診療を行うのならば、いかようにも人員を確保できるでしょうが、人がいない山間部ではそうもいきません。

では僻地では先進的な試みはできないのかという疑問がわいてくるわけですが、これはそうでもないと思っています。北海道家庭医療学センターしかり福井の井階先生しかり。なんとかやれなくはないはず。

ひとまず振り返りからの診療所マネージメント議論は、医師が主体的にかかわることのできる僻地診療所がテーマです。なんとなく医師がいなくても回るようにできている診療所は、主人のいないお屋敷のようなもので物寂しさが付きまといます。

さーて一歩進んだので、また頑張りましょう。大学というよりはグループでの診療マネージメントに興味が移ってきたようです。

では~。