まちづくりと家庭医2

家庭医がコミュニティを育てる日々の記録

今年の振り返り

今日で仕事納めでした。

今年も普通に診療所の医者をしていた一年でした。研修医の先生も夏から秋にかけてちょこっと来ただけであとは静かにしていました。

本当なら総合診療の施設で責任ある立場について雑務をこなすような年回りですが、色々事情もありもともと素質もないようなので、40代のポケット的なことをしている次第です。本当は釣りしたかったけど。

でもねー結構好きなんですよ、小さな診療所って。組織に煩わされることもないし、周辺1kmぐらいの幸せというか。

本来大学の教員として呼ばれたはずがどうも地域での仕事がうまくいかずにいた一年ではあったのですが結構収穫はありました。

 

S市の方ではもう3年目になるのもあり、患者さんに顔が売れてきて、地域の民生委員さんと会合したり、高齢者サロンで講演したり、なかなか面白くやらせてもらいました。こども診療所も2年目ですごく盛り上がった。

都内A区では基本的に家から行けるところと思い、あそこだーと狙っていたカフェに突入してすごくいい出会いをいただくという。それがさささカフェ。

 

どちらも外向きの活動が少しずつできるようになり楽しさを感じることができています。以前に比べワールドカフェのようなテーマに沿ったイベントはあまりやらなくなりました。人が集まらず、来るのはそれなりに問題意識のある方なので本来届けたい人には届かないことがわかったから。

 

さささカフェはそこに集う人が本当に素晴らしく、近所に住んでいるとか店主のさとみちゃん繋がりの人がふらふらーっと来てずっといる感じ。家からすぐ近所の極上コミュニティなんです。

 

その場所で医療相談をやってみたのですが、どう見ても聞き手としての立場が弱い。医者がいて相談できるというのはやっぱり病院なり診療所という場があるから。相談しづらいというかプライバシーの問題もある。本当は聞いてほしいけれど、誰に話したらいいかわからない問題をみんな持っています。

 

もうひとつの出会いとしては喫茶ランドリー。グランドレベルにコミュニティを作るというコンセプトにびびっときました。作るならああいうところだなあと。

 

というように今年も結局なんか楽しい場所つくりたいなーとだけ思っていた気がします。勉強してたかとか、研究なんて何もやれてもいないし、医者としてはなんかふわふわだけれど、好きなことを考えることができました。

 

来年は多分ついに場づくりに取りかかります。医療✖️コミュニティ。家庭医だったら当たり前の話と言われるかもしれませんが、アプローチを変えていきます。いっしょにやる方求めています。

 

ではーまた来年もよろしく。