まちづくりと家庭医2

家庭医がコミュニティを育てる日々の記録

週1回の勉強投与

前回の記事はこちら。 

tetsu8kano.hatenablog.com

 

今日はこれだけです。 

糖尿病と在宅

内服薬でコントロールがつかない患者の場合、在宅医療の現場では家族に介助をお願いしてインスリン自己注射を行うことが多いと思います。ただし、1日何回打てるかは様々な事情が絡んでくるので1日1回の超遅効型インスリンの投与がよくされています。もし、家族がいなかったら。。毎日インスリンを打つのは非常に困難を極めます。目がよく見えないので単位数がわからないとか、手がしびれていてダイアルが回せないとか。経験数は少ないのですが、こういう場合が週1回のGLP-1製剤を使うべき時なのかもしれません。週1回なら訪問看護さんにお願いできる!こうやって苦労をかけているのだと自覚しております。まあそこまでして下げなければならない場合というのはどういうときなのだろうかと自問することもあるので、本当に使うときは結構少ないと思います。

高齢者糖尿病治療ガイド2021

高齢者糖尿病治療ガイド2021

 

ここで高齢者への週1回のGLP受容体作動薬について、SU薬やインスリン製剤との併用での低血糖頻度上昇、食欲低下、体重減少効果、嘔気、嘔吐に注意とある。  

またも登場のこの本。DPP-4の週1回というのもあるんですねえ。でもそもそも効果をあまり感じていないのでこちらはスルー。

そもそも担癌患者(胆道系)であることから来る高血糖も問題ではあるのですが。。

肺癌と骨転移

肺癌診療ガイドライン2020年版より

肺癌の骨転移は進行非小細胞肺癌では約30~40%に生じるとされる。本邦における259人の非小細胞肺癌での後方視的な解析1)では,その経過で70人(30.4%)に骨転移が認められている。そのうち46人(65.7%)は初回Staging時で認められ,また35人(50%)は骨関連事象(SRE)をその経過で認めた。特に疼痛は最も多い症状であり,肺癌の骨転移症例の約80%に認められるという報告もある。

 未治療の骨転移合併非小細胞肺癌では,可能なら全身治療としての薬物療法を導入すべきであるが,症状を有する,または病的骨折の危険性が高い,または脊椎転移が脊髄圧迫を生じている場合は放射線治療が優先されることがある。

 16のランダム化比較試験のメタアナリシス2)によると,放射線治療による痛みの改善は50~80%と高率に得られ,有害事象の頻度も少なかった(病的骨折2.8~3.2%,脊髄圧迫1.9~2.8%)。

 以上より,放射線治療によって高い局所制御率と臨床的有効性がメタアナリシスにて確認されている。エビデンスの強さはA,また総合的評価では行うよう強く推奨(1で推奨)できると判断した。下記に,推奨度決定のために行われた投票結果を記載する。

骨転移は3−4割。症状は疼痛が8割に認められ、治療は放射線療法で効果は結構あると。

今日の疑問

  • 肝臓の悪い人はなぜかゆみがでるのか
  • MCTDはどのようにして診断できるのか
  • 徘徊は薬で止められるか?

では〜。