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まちづくりと家庭医2

家庭医がコミュニティを育てる日々の記録

医療を語るとき

すこし乗り遅れているのだけれど、いまさら

街場のメディア論 (光文社新書)

街場のメディア論 (光文社新書)

を読む。岩田先生と対談してたのも知っていたが、なんとなくスルーしていた。
が、しかし、この本を読んで納得するところがとても多かった。マスコミがどうして医療を批判し続けるのか、その答え。批判し続けることによって、医療が自浄作用を発揮してよくなってくれるだろうという希望、「外国にはこんなにいい福祉があるんです、日本でもぜひ取り入れて欲しい」という「みなさんも週末お出かけになってみてはいかがでしょうか」的なガイド式解説。世論全体で医療者を徹底的に敵にまわす「正義」。もちろん妄信的に信用しようとは思っていないけれど、非常に負に落ちる考え方だと思う。
真面目に医療を追求しようとする医者たちに対して、患者たちはユニクロのように、安くて良い医療を求めようとする。救急車はタダで乗りたい、昼の時間にも平気で薬をくれと怒鳴りこむ、自分がかかっている病気も知らずにただ薬だけをもらいに来る患者がいかに多いか。
真面目な医者たちは日本のローカルな学会ではびこるチンケな権威に翻弄されてプロフェッショナル面をする。外車を乗り回しゴルフを嗜み、その病院でしか通用しないローカル技術を身に付け、資格マニアとそば打ちからサーフィンまで自分で楽しめる趣味に没頭する。そしてそれにしか使えないと判を押された健診医者が大量に誕生したわけだ。
もうすこしいろいろ読んでみよう。また何かわかるかもしれない。