まちづくりと家庭医2

家庭医がコミュニティを育てる日々の記録

2021-01-01から1年間の記事一覧

在宅医の客観的な目

死を生きた人びと――訪問診療医と355人の患者 作者:小堀 鷗一郎 みすず書房 Amazon 在宅医療の文献を探していて、たまたま購入した本。 在宅医のエッセイ的なものはもともと興味がなく避けていたのだけれど、これは違った。 小堀先生はテレビでチラリと見たこ…

FINERのFが大事

相変わらずの大学院生生活ですが、まだ相変わらずテーマを探っているところです。まったく遅い。。結構興味のあるテーマはたくさんあるのですが、研究として一つやろうとすると決まりません。 4年前もこんなでした。 tetsu8kano.hatenablog.com 自分の頭の整…

全ては仮説から

少し頑張って作ったリサーチクエスチョンが全然ダメでした。ちょっと落ち込むというかあらららという感じで悔しい。論文リジェクト頻発の時と似ている。 やっぱりなーなんとなくぎこちなかったとは思います。本質をついていないというのは確か。 いい疑問と…

ポジショニングの話

ひろゆきの本を読んで思っていたけれど、結構仕事のポジショニングって大事だ。 与えられた仕事だけやってたらこうなりましたといいつつみんなちゃんと選んでいる。自分がどこにいれば輝くか、楽しいか。 そもそもニッチな家庭医療の業界では、自分探しの人…

臨床やりながらする研究のテーマとは?

ここ最近ですが、大学院での研究テーマを考えあぐねています。 私のような臨床をずっと続けてきた医師が改めて研究をしっかりやろうと思う場合にどんな目的があるのか。 もちろん自己承認のためというところもあるかもしれません。それならばもう少し早くに…

総合診療専門医のポートフォリオ

総合診療専門医のポートフォリオを教える機会があり、家庭医療専門医である私は自分で書いたこともあり、少し教えてみようかなと思いました。 しかし、どうやら今年になってみてみるとどうも勝手が違いました。タイプAとタイプBがあり、すでにタイプBに統合…

統合するってどういうことさ

家庭医療をやっている人なら多分ご存知なポートフォリオ。 現在では総合診療専門医の研修にも採用されている。 もともとは写真家や画家の作品集のような形で使われていた言葉だが、 転じて、小学校などの学習で成果を束ねる紙ばさみとして、 せっせとバイン…

在宅医療は深く

在宅医療には色々と考えるところがある。 現在の形態では、自分ひとりで訪問し、診察をして、処方箋を渡し、何でもするような昔の開業医のようなことを行っている。 こういう形は今となっては古臭いだろう。 今では、看護師でもなく、医療職でもない事務か運…

大学院生的日々

陽射しが日に日に強くなるのを目の前を歩く人の日傘の照り返しで感じ、ぎりぎりに起きた頭を必死に振り戻している朝です。 大学院に入って2ヶ月。実は大学に行くことはほとんどなく、パソコンで授業が受けられています。行っても1時間かからないのですが、…

週1回の勉強投与

前回の記事はこちら。 tetsu8kano.hatenablog.com 今日はこれだけです。 糖尿病と在宅 内服薬でコントロールがつかない患者の場合、在宅医療の現場では家族に介助をお願いしてインスリン自己注射を行うことが多いと思います。ただし、1日何回打てるかは様々…

4月です

tetsu8kano.hatenablog.com 積み残し 貧血精査 高齢者でどこまで行うか 腎不全患者の降圧薬 肺癌の骨転移の頻度 糖尿病と在宅 貧血精査 高齢者でどこまで行うか 貧血といえば、消化管の精査は欠かせないですが、どうしても高齢者では控えてしまいがちです。…

3月最終週

積み残しを見てみます。 腸管ベーチェットの寛解とステロイド減量 コロナの基礎疾患と呼べるのは血圧も入るのか 超高齢者の高カリウムと食指不振 超高齢者の心不全治療と利尿薬によるQOL低下 軽度認知症の専門医外来リファーは必要か ほんとにレビーなの? V…

今週も外来勉強中

スーパー★ジェネラリストに必要なモダン・カンポウ クリニカル・パール集&総合医の実体験 作者:樫尾 明彦,新見 正則 発売日: 2014/09/12 メディア: 単行本 P64 うつ・不安 抑うつ気分、興味の消失のスクリーニング+漢方出してみる(漢方は副作用がないと断…

医学的アウトプット!

在宅中心で診療していると、同じ疾患をずっと見続けることが多くなり、多様な病気に対応する総合診療医としては偏りが出てきます。一応、外来を3単位やってはいますが、予約外来でいつもの患者さんを診る割合が多く、新患は数える程です。そうなると、家庭医…