まちづくりと家庭医2

家庭医がコミュニティを育てる日々の記録

4月です

 

tetsu8kano.hatenablog.com

 積み残し

貧血精査 高齢者でどこまで行うか

貧血といえば、消化管の精査は欠かせないですが、どうしても高齢者では控えてしまいがちです。胃の内視鏡なら反射も弱いので楽だよーなんて言う先生もいますけど。わざわざ侵襲的な検査を超高齢者にやるかというとなかなか。在宅患者以外で歩いて通院できている人にはすすめるべきなんでしょうね。

今回も上部内視鏡はなんとかクリア。下部内視鏡は前処置が大変なのでフレイルな高齢者には及び腰です。便潜血の感度特異度からして、下部を考えるかどうか。海外のデータでは感度30〜87%、特異度88〜95.8%以上と幅があるものです。

minds.jcqhc.or.jp

こんなのもあった。

www.jstage.jst.go.jp

どうやらスクリーニングに内視鏡を用いるような話が進んでいるらしい。ポーランドとドイツでは行われているようだが、受検率は2-3%だと。有症状ではない人をスクリーニングするようだが、なかなか問題がありそう。内視鏡医は便潜血をしないという先生もみつけてしまったが、それを言ったら元も子もない。わたしたちは毎年やっていますというのは果たして良い推奨なのだろうか。

 

腎不全患者の降圧薬

まだ調べていないですが、第1選択はARBかACE阻害薬。糖尿病患者での尿蛋白減少効果が強いから。でも、eGFR 30未満と高齢者は使いにくい。腎機能悪化や高Kがどうにも。なので、普通はCa拮抗薬か利尿剤というところ。サイアザイドは避けて。βブロッカーも使いづらいです。αブロッカー使っていたときもありますねえ。それ以上の新しみがでてこないのはヤブです。ガイドライン見ましたけどそんなところ。RA系を慎重に使うのは結構難しい印象です。

https://minds.jcqhc.or.jp/docs/gl_pdf/G0001093/4/CKD.pdf

 

それで今週浮かんだこと。

肺癌の骨転移の頻度

肺癌治療中の方の腰痛。これは骨転移に違いないと思うが、どのくらい確証があるのかわからない。整形外科がどのくらい疑うのか、呼吸器でどう考えられているのか、総合診療医としては気になる。

糖尿病と在宅 

がん末期の高血糖はどう治療すべきなのか。内服をやたらに増やすのか、インスリンが打てない状況ではどう対処するのか。このあたりは知りたい。

 

ではまた。