きょうふと思ったこと。
バイアスピリンだけ飲んでいる患者さんに、この薬やめてもいいでしょうか、と聞かれて、まあどっちでもいいです、飲んでいると脳梗塞がすこし予防できます、みたいな話をしていたところ、なんだかよくわからないなと自分で思い始めたわけです。
何%か予防できる?って。飲まないで「私は健康なんだっ!」といいながら生きるほうが格好いいんじゃないか。たかがアスピリンなわけだし。
その方は奥さんが血圧の薬を飲んでいて、あんたのくすりはやめられるんじゃないのと言われたらしい。
だったら、血圧の薬はどうなんだい、って奥さんに聞いてみたらいいんじゃないか。血圧が下がると脳梗塞になる確率がいくらか下がるよ〜と、だから飲んでるんでしょう?
といったのだが、血圧の薬を飲む人って多分血圧の上がり下がりを気にしているのが主で、代理エンドポイントなんだな。あと血圧が上がって、頭がおかしくなるようだと困る、みたいなよくわからない迷信とか。
自分が患者になったとして、そんな説明で納得するのだろうか。1個の薬を飲めば病気にならなくて済むとか。
最後には玉ねぎや人参をすって食べたほうがよっぽど健康にいいんだって結論になった。でもね、私お医者さんなので、玉ねぎでのエビデンスは持っていない、と話した。あくまで薬についてしか言えないって。
なんだか医者の話も適当だなあ〜と自分で思ったけれど、そこから気づいたのは、医者がこうだって自説をすすめることは割と患者さんに受けるし、自分も気持ちがいいこと。なんらかTipsを話せる医者ってもしかして人気が出るのかも知れないと思った。なにかたくさんネタを持っておけば、将来名郷先生みたいになれるかも知れない。今度からそうしてみよう。