まちづくりと家庭医2

家庭医がコミュニティを育てる日々の記録

内科って地味ですね

内科を志望する人のなかで、はっきりとこれがやりたいと分かっている人、例えば、内視鏡をやる消化器内科医、カテをやる循環器科医、透析をやる腎臓内科医と決まっている人はわりと安心かもしれない。
総合内科のアイデンティティってそれをやらないってところにはないわけで、subspecialityもやりますよっていうのが内科医のスタンス、である。なんにもやらないのはなんなのだろう。家庭医だって、カメラもやり、麻酔もかけ、お産も取る訳だ。なにかやればいいじゃんって思うのが普通、内科認定医取ったらいいじゃんって。
でなかったら、なにか身につけろよーって、だれかが言っている。言っているのはきっと、内科医ではなくて外野の声。なんとなく物足りないって思っているんだなあ、総合内科っていう響きが。
だからって、内視鏡をやったり、透析をやるのに、家庭医だっていうのもなんとなくしっくり来ない。そういうプログラムはいまのところないから。すくなくとも内科でそういうのは専門医崩れ、実力がはっきりしない人たちだったと思う。なんとなく病院をパートで回っている人たち。あるいはその筋の病院の所属の人。だから、新しくいいプログラムで保障しなくちゃならない。
でも、やっぱりsubspeciality持っちゃったら結局そういう方向に進んじゃうんだよなあ、手技べったりになってgeneralとは呼びにくくなるし、頭の中もspecialistになっていく。日本には完全にgeneralの文化がないから。
そういうのが内科の志望者減少を生んでるんじゃないかなあ。なんとなく未来がない感じが。