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まちづくりと家庭医2

家庭医がコミュニティを育てる日々の記録

パワポよりホワイトボード

教科書を一生懸命覚えて、パワーポイントにまとめて、ばーっと吐き出すという教え方はもう古くなっている。そういうのが得意ではないのもあるが、とにかくパワポ学習会は苦手だ。

聴いている方も、勉強になっているのだろうか。いまだに医師会の講演などはそうだが、配布資料を見ればわかることを長々と説明しているだけな気がする。

研修医教育にはもう絶対ホワイトボードである。

あの荒波狂う日本海が迫る研修病院に少しだけいたときにすごいと思った。自分はそこではまるでダメな研修医だったけど。

そこでの最高の指導医はあのT先生だ。他の大リーガーがパワポでプレゼンする中、ホワイトボード一本で勝負する。切れ者の研修医が来たら、むきになって応戦し鑑別診断を出しまくる。それでいてシマウマ探しにならないセンスが素晴らしかった。英語が苦手な私でもわかるほど、ゆっくりと英語を話してくれしかもnon-verbalに意味を伝えてくる。とても日本が好きで日本人を理解していた。

しかしホワイトボードの前に立つのは非常に怖いものである。丸腰で研修医の前に立つのは5年目そこそこの経験で膝ガクガクもので逃げ出したくなるだろう。20年選手の先生なら余裕だろうけど。

それは研修医側の変化もある。ほとんどの有用な講義はwebで見れるし、マニュアル類も豊富。指導医に対する目も厳しい。そうなると指導医のすることはあまりない。本来の成人教育に近づいているというべきか。

指導医はなにか別のことをしなければいけない。マニュアル本をどう患者に応用するかのサポートに徹すること、サポートしなければ決して診療技術は上がらないのだ。教科書与えてほうっておけば育つと思っているところは次第に淘汰されていくはずである。