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まちづくりと家庭医2

家庭医がコミュニティを育てる日々の記録

おしえる

人間と医学

人間と医学

うちの病院ではいま人類学がブームである。人類学だか哲学だかわからないが、一見治療とは関係のないようなことをすこーしだけ語り合おうというのがその趣旨である。なんとなく声が小さくなるのはなぜだろうか。
できるだけ、患者の役に立とう、というのが医師であったはずなのだが、どうだろう。若い医者は患者に咳止めをだすかどうかで悩む。対症療法を施すことがhealingなのかただの無益な消費なのかは、多分患者が決めることである。医師は必ず患者を生きながらえるように全力を尽くさなければならないというような当たり前に聞こえる問いでさえも、本当は絶対ではない。もちろん、医師が勝手に患者の人生を左右できるという意味ではないはずだが、それにしても難しい選択を迫られているものだ。
研修医は完全なる医療施設(大学病院らしい)で、すべての疾患を経験して、スーパーロボットとして、いつでも僻地にヘリで飛べるようにならなければならない、わけでもない。風邪薬が出せない、子供を扱えない、ご老人をいたわれないままで、血気盛んで上昇志向、患者の名前も覚えないような医師はいらんのだ。
さて、もう寝よう。