まちづくりと家庭医2

家庭医がコミュニティを育てる日々の記録

家庭医のデザイン

私は家庭医ですというとき、どういうものを指しているかを考えてみる。

  1. 病気ではなくその人全体を見るようにしている。
  2. 内科、小児科だけではなく産婦人科、整形外科、皮膚科、泌尿器科、眼科などの別分野も最低限カバーできる実力をつけている。
  3. 臓器別の専門分野を持っていないジェネラリストとして医者をしたいという願望をもっている

家庭医が10万人つくるという目標となると、1億を10万人で割れば1000人に1人は家庭医がいるということになる。人頭性でなくても、町を歩けば家庭医に当たるというぐらいの状態。商店街に2人ぐらいはいるのかもしれない。

それだけ増えるためにはどういう施策があるのだろうか。市民ベースで家庭医をふやす試みがいろいろとなされるかもしれない。コミュニティマネジメントに特化した家庭医というのもできるかもしれない。

現在、私がやっているのは地元のカフェで医療を語る会の立ち上げ。まだ3回だけれど、市民とどうコミットしていくかが割と難しい課題である。医療に関心のない層に家庭医をアピールするにはどうしたらいいか。そういう人たちこそが家庭医を必要としているに違いない。

病院のご意見番のような人たちに話を聞くと、いったい病院ではなにをしてくれるのか、どんな検査ができるのかを聞きたがる。家庭医はそういったパラダイムでは医療をしていない。コンピュータと同じでクラウド化しないといけない。いまでは重装備の病院など経営が立ち行かなくなり続々破産しているじゃないか。「どんな先生がいるのか」「どんなスタッフがいるのか」だけでは患者は満足しない?そのへんの所が知りたいのである。