まちづくりと家庭医2

家庭医がコミュニティを育てる日々の記録

生協と私

研修医として入職して17年。生協と民医連の合いの子である法人に生を受けたものの、全くその辺を理解せずにきたのだがこの辺で目覚めてみる。

研修医のころになぜか地域に呼ばれて、便潜血の話をさせられた。医学的な話をしにいくのだが、誰かの家の居間でやるらしく大して上手く話せず終わった遠い記憶がある。お菓子やらお土産をもらいすぎて困った。これがいわゆる班会である。病院が忙しくなると、なかなか地域に出て行くことはできず、だんだんとお呼びもかからなくなった。研修医もそれを見てかなかなか行きたがらず、嫌なものの一つにリストアップされていたっけ。

という経験をぐるっとまわって10年。地域包括ケアとかいう時代に突入して、やっぱりコミュニティづくりしなくぢゃと活動してきたけれど…

生協には組織部というのがあり、地域に多数ある支部を束ねている。それぞれの地区には支部長さんがいて、散歩やスポーツ、趣味の会を運営しながら仲間を増やしてきた。

でも、もうそんなに盛り上がっていない。皆さん高齢になって参加者も減り、出てくる人が減ったと嘆く。

医師の関わりは割と少ないものの、例えば日曜にお呼びがかかればもちろん出ないといけない。それはボランティアです。

この仕組み、実はすごくよくできているのに、あまり医師が本気ではない、もったいない状態に置かれていると思っています。どうしたらいいかな。
 
暮らしの保健室との融合、地域包括ケアでの再評価、リノベーションで再活用…やってはいるのですがどうでしょう。

つづく。